ビールが苦いと感じる理由とは?

苦みの原因「ホップ」とは

ビールの苦みは「ホップ」によるものです。テレビなどのCMでよく耳にする「ホップ」とは何なのでしょうか?

ホップの特徴と種類

「ホップ」とはツル性の多年生植物で、ツルの高さは7メートルから12メートルほどになります。世界では、100種類以上が栽培されていて、ビールに使われるホップには大きく分けると3種類「ファインアロマ・アロマ・ビター」があります。

ファインアロマホップ
香りと苦味は優しく、エレガントなビールに仕上がるのが特徴です。

アロマホップ
ファインアロマホップに比べ、香りが強く、ビールの風味をしっかりと感じます。

ビターホップ
苦味成分「アルファ酸」を多く含んでいることから、しっかりとした苦味を感じられるのが特徴です。

ホップの歴史

ホップの歴史は古く、原産はカフカス付近(黒海とカスピ海に挟まれた地域)と考えられています。紀元前の時代から西アジアおよびヨーロッパの山地に野生のホップが自生していたとされ、紀元前6世紀頃には、メソポタミア地方の新バビロニア王国やカフカス山脈付近のカフカス民族がビールに野生ホップを使用していたようです。

ただ、ホップを利用したビール造りが本格化したのは、中世ヨーロッパ(15世紀)からと言われていますので、それ以前から使われていたというのは、驚きです。

その他に、エジプトでは薬用にされていたとも言われています。8世紀になるとドイツでホップの使用・栽培が始まり、次第にヨーロッパ各地に普及しました。12世紀にはホップがビールの味付けに使われ始めました。このように、ホップは古くからビールに使われていたようです。

ホップでビールが苦くなる理由

苦みの素は、ホップに含まれる「アルファ酸」です。しかし、アルファ酸は水に溶けにくい上、それほど苦く感じません。これが加熱されることによって化学変化してイ「ソアルファ酸」になることで、水溶性の苦み成分となります。

ビールにホップが欠かせない理由とは?

このように、ホップは苦味を与える成分ですが、このほかにも様々にビールに影響を与えています。では、どんな影響を与えているのでしょうか?

爽快な香り

ホップはビールに爽やかな香りを与える役割があります。香りづけをしているホップの成分は精油です。ホップに含まれる油分は200種類以上の成分から成り立っていて、絶妙な香りを醸し出してくれます。

そもそもビールの香りは、「発酵・熟成の段階で生じるエステルなどの成分」と「ホップの香り」とのバランスで作られています。この油分は先ほどの苦み成分のアルファ酸とは異なり、非常に気化しやすい性質があります。一緒に煮沸すると気化してしまうので、香りをつけるためのホップは、ビールの原料の煮沸終了直後に投入されます。

このようなビールに香りをつけるためのホップをアロマホップと言います。

泡の持ちをよくする

ホップには、ビールに欠かせない「泡の持ちをよくする効果」もあります。ビールの泡持ちのよさは、「ホップの苦み成分」と「モルトから抽出されるタンパク」との結合によって生じます。

要するに、苦味がしっかりとしたビールほど泡の持ちがいいということになります。ただ、他の成分もビールの泡の持ちに影響を与えているので、絶対というわけではありませんが…。

殺菌作用

発酵前のビールは、多くの菌にとって素晴らしい餌場になります。発酵の開始以降も雑菌が繁殖すればビールの味は劣化し、ビール酵母の機能を保つことが出来なければ、ビールの栄養分が雑菌に食べられてしまい、腐敗してしまいます。

そんな風味を左右する状況では、ホップの「殺菌作用」はビールの品質向上にとても役立ちます。ただ、現在のビール造りでは、ホップの殺菌力以上に、洗浄・殺菌処理を行なっているので、ホップの主な役割は、「香りづけ」と「泡持ち」ということになりますね。

おわりに

このように、「ホップ」にはビール特有の苦味と爽快な香りを支える役割がありました。ぜひ、色々なビールを飲んで、ホップを美味しさを感じてみてください。

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