若鶴酒造の「三郎丸蒸留所」は、「逆境」を乗り越えた北陸で唯一のウィスキー蒸留所だった⁈

今、北陸の富山県で、注目されているウィスキー蒸留所があるのをご存知でしょうか?富山県砺波市にある「若鶴酒造」の運営する三郎丸蒸留所です。

こちらは、2018年10月1日に「となみブランド」として、砺波市より認定を受けたことで話題になりました。また、2017年には、クラウドファンディングサイトReady forで目標金額を早々と到達したこともネットで話題になりました。そこで、今回は、若鶴酒造の「三郎丸蒸留所」について、ご紹介します!

三郎丸蒸留所を運営する若鶴酒造とは⁈

創業から150年以上の若鶴酒造。南部には、山々がそびえ立っており、また、東側には、山から流れ出ている「庄川」があり、冬は寒く、日本酒造りに適した場所にあります。日本酒はもちろんのこと、今回ご紹介するウィスキーなども生産しています。

基本情報
住所:富山県砺波市三郎丸208
創業:1862年(文久2年)
電話:【三郎丸・大正蔵へのお問い合わせ】0763-37-8159
URL【若鶴酒造】:https://www.wakatsuru.co.jp/index.html
URL【三郎丸蒸留所】:https://www.wakatsuru.co.jp/saburomaru/
Facebook:https://www.facebook.com/wakatsurusyuzo/
見学:完全予約制(TEL:0763-37-8159) ※月曜〜金曜:9:30 〜 17:00

歴 史

創業〜大正時代

創業は、1862年(文久2年)です。この当時は、ほぼ江戸幕府は、機能しておらず、国内は混乱している最中でした。その時代に、加賀藩から造酒の免許を許されて、ある越中の豪農が酒造りをしたことが起源とされています。

その後、明治43年に初代稲垣小太郎が譲り受けると同時に、長男彦太郎が経営を行うという体制で、酒造りがスタートしました。

1918年(大正7年)に起こった米騒動などもあり、次第に、お米事情を不安視する流れが世の中に出回るようになります。その翌年には、政府は開墾助成法などを制定し、積極的に、農業地の拡大に政府も進めて行きました。

しかし、第一次世界大戦の好景気(バブル)が弾けて、景気不況になりました。そんな状況の中、逆に、その時期だからこそ、設備投資を行うべきと考え、工業用地の拡張や建物の増築などをはかり、将来の生産体制の強化を測りました。

 

昭和時代

昭和に入ると、金融恐慌や昭和恐慌の煽りを受けて、嗜好品であった酒類の売れ行きが全国各地で低迷していき、若鶴酒造でも同様に苦戦を強いられました。そのタイミングで、近くを流れる庄川からの地下伏流水を汲みあげる装置を導入し、品質の良い酒造りに邁進しました

※一口メモ
ちなみに、この時期は、農村でも飢饉が起こるなど、農家もかなり苦境に立たされており、そんな状況(これぞ逆境)で、巨額の費用を投じて、品質改良に努めるのは、正直ありえないほどすごい話です。
その後、戦争が終わると、世の中には、米(食用も酒造用も)がなくなり、この時期に廃業を余儀なくされた酒蔵も多数ありました。そんな中、若鶴酒造は、清酒に加えて、蒸留酒、ぶどう酒ウィスキーの製造にも進出するようになります。

しかし、昭和28年5月11日に、アルコール工場で火災が発生し、施設の大半が焼失するという大変な状況ではありましたが、ここから社員一同の努力で、今日まで経営しています。

代表銘柄:若鶴 瑤嶺 大吟醸

商品名:若鶴 瑤嶺 大吟醸
香り:★★★☆☆
酸味:★★☆☆☆
甘口:★★★★☆:辛口
淡麗:★★★☆☆:濃厚
キレ:★★☆☆☆
コク:★★☆☆☆
使用米:山田錦
精米歩合:38%
アルコール度数:15度
冷や ◯ 常温 ◎

香りは、ほのかに上品に吟醸香が香ってくる華やかな感じです。また、味わいは、やや辛口ではありながらも、キレがあるので、後味がスッキリしていて、飲みやすさは抜群です!

若鶴酒造が歩んだウィスキー造りは「逆境」だった⁈

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ウィスキー造りを考えたのは、戦後まもない時期に2代目社長だった稲垣小太郎でした。その当時、米は配給制が敷かれるなど、非常に手に入りづらかった時代。もちろん日本酒を作っていた若鶴酒造も例外ではありませんでした。

そこで、稲垣小太郎社長が目をつけたのが、米以外の原料からアルコールを作り出すことでした。初めは、統制外だった菊芋を焼酎にし、その後、ウィスキーやポートワインの製造免許をするに至りました。

そして、1953年に若鶴最初のウィスキー「サンシャインウィスキー」を販売しました!

一口メモ
米が手に入らないから他の原料からアルコールを作り出すという逆境を乗り越えた先にあったのがウィスキーだった!

しかし、昭和28年5月11日に蒸留室から出荷した火事は、工場や食堂、会館などまで火が回り、約635坪が全焼してしまいました。しかし、その翌年、日本でも数少ない機器「アロスパス式蒸留器」を導入するなどして、復活を遂げました!

今、注目!北陸唯一の見学できるウィスキー蒸留所「三郎丸蒸留所」とは⁈

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そして、2017年に、蒸留所の改修工事のための資金調達として、「クラウドファンディング Readyfor」で、支援者を募り、見事、目標金額の2,500万円だったのを、支援総額38,255,000円で達成しました!

そんな昔も今も多くの人から支援・応援される「三郎丸蒸留所」の魅力をご紹介!

リスク覚悟の本気の「美味しい」追求が生んだウィスキー

この記事で、直面した窮地でも、常に、「美味しさ」追求をしてきた若鶴酒造。これまでに、「第一次世界大戦後不況」「昭和金融恐慌」「全焼火事」をご紹介してきましたが、どれもそのタイミングで、設備の導入などを積極的に行ってきています。

今回のクラウドファンディングでも、美味しさ追求のために、「モルト粉砕機」「粉砕室」「樽の貯蔵庫」を設けるための支援を募っています。

モルトは、「粉砕」が味を決める大きな要素です。今回のクラウドファンディングでは、モルトの状況に合わせて、挽き具合を調整することができることで、より美味しい麦汁を絞り出すことができます。

また、現在は、モルトを県外で粉砕しているのを、社内で粉砕可能となることで、その粉砕されたモルトは、発酵酵素を強く保つことができ、よりピートが効いた麦芽の糖化が可能になり、より質の高いアルコール発酵が可能となります。それが、より美味しいウィスキー 造りに繋がって行くのです。

北陸唯一の見学できるウィスキー 蒸留所は駅スグ1分⁈

若鶴酒造三郎丸蒸留所は、北陸新幹線 新高岡駅からJR城端線の油田駅より徒歩1分の場所にあります。見学も無料でできますので、ぜひ、ウィスキー 好きは行ってみてください!

三郎丸蒸留所のおすすめ銘柄とは⁈

原材料:モルト・グレーン
アルコール分:40%
容量:700ml
おすすめ飲み方
ストレート◯ ロック◯ 水割り◯ ハイボール◎(フレッシュなレモンを絞って飲むと美味しいです)

まとめ

①若鶴酒造の逆境を力に変える文化が三郎丸蒸留所のウィスキーには宿っています!
②お酒は味だけじゃなくて、ストーリーも含めて味わいたい人はぜひ、見学へ!
③なかなか東京などには出回っていないので、北陸に行ったら、探してみて!
(アイキャッチ画像:サイトより拝借)

 

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