研究論文で報告されている梅酒のすごい身体への効能とは?

日本では、お弁当やおにぎりの具材の定番中の定番である「梅」で作った「梅酒」には、健康に良いことが研究論文でも報告されています。そこで今回は、科学的に検証された梅酒の健康効能について、ご紹介します!

健康診断で「HDL-コレステロール」と「高血圧」が気になったら・・・

◆ 研究概要

まず最初にご紹介するのが、2004年に発表された「6ヶ月間の梅酒飲用による健康人の血中脂質と血圧に及ぼす効果の予備的研究」です。

この研究に参加した被験者は10名。この10名は、6ヶ月間に一度もやめることなく梅酒を飲むことができた20〜50代(平均年齢:43.5歳)です。

研究対象期間は、6ヶ月間。その期間中、月に1回の検診を行い、その際に市販の梅酒750mL(アルコール14%、糖20%、エキス分30%含有)を4〜5本配布し、毎日約100mLを飲酒させました。

実施期間中では、特に食事制限や運動、喫煙、飲酒を制限しませんでした。

◆ 結 果

1.HDL-コレステロールの増加

血清HDL-コレステロールが飲用前の数値が59.0mg/dLだったのが、3ヶ月後には62.1mg/dL、6ヶ月後には64.1mg/dLと有意に増加しました。このHDL-コレステロールは動脈硬化を促進させる「LDL-コレステロール」を回収して、肝臓へ流す働きがあります。

この実験では、「動脈硬化指数」も有意に低下しています。梅酒を飲用する前は、「2.54」でしたが、3ヶ月後には「2.31」となり、その後は一定に推移しました。

動脈硬化は、「心筋梗塞」や「脳梗塞」などの原因にもなるので、健康診断で「HDL-コレステロール」が低かったり、「LDL-コレステロール」が高い場合は、注意しましょう。

POINT6ヶ月の梅酒飲酒で、HDL-コレステロールが増加し、動脈硬化指数も減少

2.血圧への影響

拡張期血圧が飲用前の数値では88.0mmHgであったのに対して、5ヶ月後には80.8mmHgとなり、6ヶ月後には80.2mmHgと有意に減少しました。それに対して、収縮期血圧が飲用前の数値では132.8mmHgであったのに対して、6ヶ月後には128.7mmHgと減少しました。(有意に減少したとは言えませんが。)

心臓に血液が戻ってきている状態で、血液で心臓が大きく拡張していて、大動脈の血液が減っていることから血管壁にかかる圧力が低下していきます。このことを拡張期血圧と言います。この低下が認められたということです。よくこの血圧は、「下の血圧」なんか言いますね。

POINT梅酒で、拡張期血圧(下の血圧)の低下が認められた

3.体重、BMI、血糖

今回の研究で使用された梅酒には、20%の糖が含まれていましたが、血糖は一定に推移していることが確認されています。また、糖が含まれていることで体重の増加やBMIの上昇も懸念されるかもしれませんが、こちらも一定の推移をしていました。

POINT糖20%の梅酒でも、「体重」、「BMI」、「血糖」の推移は一定。

梅酒には、抗酸化作用がある?!

SAKE RECO 編集長
日本のお酒をこよなく愛する「SAKE RECO」の編集長。特に、最近では、日本酒はもちろんのこと、「クラフトジン」や「焼酎」にどハマり中。お酒ばっかりだと太るので、「マラソン×筋トレ」は日課。

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