魚とワインの組み合わせは要注意⁈「魚の生臭さ」を抑える最適な方法とは?

これまで、「魚介類には、白ワイン!」と考えている人も多くいたかもしれませんが、実は、かなり注意しなければいけないことがあります。そんな魚介類の生臭さを抑えながら、美味しくお料理を楽しめるようなワインの選び方をご紹介します!

そもそも魚介類の生臭さの原因は?

魚介類の生臭さの原因とメカニズム

魚臭や魚の生臭さを誘発してしまう物質がそれぞれあります。

魚臭を誘発する物質:ジメチルアミン
魚の生臭さを誘発する物質:トリメチルアミン

魚は、時間が経つと下記のように、臭さを引き起こしてしまいます。

1.細菌によって、「トリメチルアミンオキシド」を魚の生臭さを誘発する「トリメチルアミン【(CH3)3N】」に変える
2.時間が経過すると「アンモニア【NH3】」が発生する

このように、魚だけを考えても、臭みが発生してしまう可能性は非常に高く、調理する上でも、細心の注意を払っていかなければなりません。

魚介類の生臭さを防ぐためには

先ほどの臭さを引き起こしてしまうメカニズムを考えてみると、臭さの原因は、大きく分けると2つに分けることが出来ます。一つ目は、「時間の経過」。二つ目が、「細菌の増殖」です。

では、魚介類の生臭さを防ぐためには、具体的には、どのようなことを行えば良いのでしょうか?

1.時間が経過しないうちに食べる

トリメチルアミンオキシドを細菌が生臭さの成分である「トリメチルアミン」に変えてしまう前に、食べるようにすることです。保存の環境によって、「トリメチルアミン」の発生時間が変わるため、はっきりとした時間は明言することは出来ませんが、早めに食べるようにしましょう。

2.細菌の増殖を防ぐ

トリメチルアミンオキシドから「トリメチルアミン」に変えてしまう細菌の増殖を防ぐことです。そのため、冷蔵庫の冷蔵室で、保存しておくことをおすすめします。細菌の繁殖は、低い温度で増殖してしまう低温菌の最適増殖温度でも、12〜18℃です。そのため、冷蔵庫の冷蔵室の平均温度が2〜6℃程度と考えれば、増殖を防ぐ手段になり得ます。

3.酸っぱい調味料やお酒で食べる

アミン系の物質は、「塩基性(pH値が7以上)」を有しています。そのため、レモンなどの酸っぱいものや酸の高いワインと一緒に召し上がることで、中和作用が働き、臭みも解消されます。

4.清酒やみりんなどのアルコールと一緒に煮る

清酒やみりんのアルコールと一緒に煮るとにおいも一緒に蒸発させることができる「共沸効果」がありますので、生で食べるもの以外の調理におすすめです!

魚の臭みを防ぐポイント・早いうちに食べる
・保存するのは、必ず冷蔵室
・レモンなどの酸っぱいものか酸の強いワインと食べましょう
・清酒やみりんと煮て臭いも蒸発させる「共沸効果」を実践してみましょう

赤ワインと一緒に魚を食べると「生臭さ」が・・・

赤ワインと魚の相性が悪いと思っている人も多くいるようです。その理由の一つに、「臭み」が感じられてしまうからということもあるようなのですが、実は、それは赤ワインに限ったことではなく、白ワインにも言えるようです。

では、ワインと一緒に魚を食べると何故、「生臭さ」が出てしまうようなことがあるのでしょうか?それを論じたのが、メルシャンの研究員である田村隆幸氏です。彼の「ワイン中の鉄は、魚介類とワインの組み合わせにおける不快な生臭み発生の一因である」で、論じられています。

ただ、少し内容に専門用語が多く含まれているので、噛み砕いてご紹介していきましょう。

魚に含まれる健康に良い成分

魚には、ダイエット効果もあると言われている「ドコサヘキサエン酸(DHA)」と「エイコサペンタエン酸(EPA)」が含まれています。

この二つの成分は、多価不飽和脂肪酸として有名で、健康効果として、動脈硬化や血圧を下げたり、LDLコレステロールを低くする効果が確認されています。しかし、空気に触れると酸化しやすく、過酸化脂質になりやすくなるので注意が必要です。この過酸化脂質は、活性酸素と結びついて発生してしまう物質で、体にとって、有毒なものとされています。

鉄分の多いワインと魚の相性は最低⁈

先ほどDHAとEPAは、空気に触れるなどすると酸化しやすく、過酸化脂質になりやすいとご紹介しました。実は、これが臭さの原因になり得ることを、メルシャンの田村氏が、「ホタテの干物」と「ワイン」の実証実験で明らかにしました。

魚介類と鉄分の多いワインで食べ合わせることで、先ほどのDHAとEPAが酸化して、過酸化脂質を作ります。この過酸化脂質を、ワインに含まれる二価の鉄イオン(Fe2+)と鉄イオン(Fe)が働いて、分解し、生臭さの元となっている「ヘプタジエナール」などを含むカルボニル化合物を生成することがわかりました。

しかも、二価の鉄イオン(Fe2+)の濃度が高ければ高いほど、この生成量は増加してしまうことも明らかになりました。

そのため、二価の鉄イオン(Fe2+)と鉄イオン(Fe)を多く含むワインと魚介類は避けるようにした方が無難です。

魚介類とワインの注意ポイント・鉄分の多いワインと魚介類の食べ合わせは避けよう

鉄分の少ないワインの見分け方

ただし、鉄分の少ないワインがどれかをスーパーやワインショップに行って、見分けることは非常に難しいように思います。では、なるべく鉄分の少ないワインを選ぶためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?

1.国産の白ワイン

他の国のワインに比べて、日本の白ワイン(例えば、甲州などの品種)は、鉄分が少ないと言われていますので、おすすめです。また、赤ワインより白ワインの方が、鉄分が少ないとされています。

2.澱の沈殿しているワインもしくは瓶内二次発酵のシャンパン 

酵母がアルコール発酵を終えると澱(おり)となって、瓶内に沈殿します。この時、ワイン中の鉄分と働きを終えた酵母とが結びつきます。そのため、澱のあるワインや長期間の熟成をしているワインには、鉄分が少ないとされています。

具体例:シュールリーのワイン、瓶内二次発酵のシャンパンなど

鉄分の少ないワイン・国産の白ワイン
・シュールリーのワイン
・瓶内二次発酵のシャンパン

まとめ

まとめ・魚介類の生臭さを抑えるために、「新鮮なうちに食べる」・「保存は冷蔵」・「酸っぱいものと一緒に」・「アルコールと煮て共沸効果を」
・鉄分の多いワインと魚介類の食べ合わせは避けよう
・鉄分の少ないワインには、「国産の白ワイン」「シュールリー」「瓶内二次発酵のシャンパン 」

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SAKE RECO 編集長
日本のお酒をこよなく愛する「SAKE RECO」の編集長。特に、最近では、日本酒はもちろんのこと、「クラフトジン」や「焼酎」にどハマり中。お酒ばっかりだと太るので、「マラソン×筋トレ」は日課。

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