研究論文が明らかにした飲酒量が増えてしまう地域とは?
アルコール消費量が「気候」と「日照時間」が決める?!
今回の研究とは?
今回は、2019年に発表された論文をご紹介します。世界のアルコール消費量が「気候」と「日照時間」によって変わるんではないかということを調査・分析した研究です。
研究名:「Colder Weather and Fewer Sunlight Hours Increase Alcohol Consumption and Alcoholic Cirrhosis Worldwide」
この研究では、193の国々を対象にしたデータ分析を行い、またアメリカ国内の州を対象にも分析が行われました。
研究でわかった「気候」と「日照時間」がアルコール消費量を決める
「平均気温」がアルコール消費量を決める?
この研究では、「アルコール消費量と平均気温」の逆の相関があることを明らかにしました。要するに、平均気温が低いとアルコール消費量が増える傾向にあるということです。
実は、「寒い地域ほど飲酒量が増える」というのは、昔から海外からは言われていることで、それを実証したような結果になったということですね。
「日照時間」も同様?!
また、平均気温だけでなく、「日照時間」もアルコール消費量を決めるということも統計的に明らかにされました。
「平均気温」と「日照時間」の逆相関がグラフですぐに見て取れるので、下記のURLからチェックしてみてください。
わかりやすいグラフを表したページ
「平均気温&日照時間」がアルコール消費に影響を与える
URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6461482/figure/F1/
世界地図でわかる平均気温&日照時間とアルコール消費量
URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6461482/figure/F2/
この論文の最後の「Discussion」では、特に「気温と人口に対しての飲酒割合」が重要なポイントだということも指摘しています。要するに、寒い地域は飲酒者が多くなる傾向にあるということを認識しておきましょうというこです。
ただし、この研究では、気温や日照時間だけでなく、「宗教」や「経済環境」、「文化的な影響」などのインパクトも非常に多くあると言っています。今後は、気温や日照時間以外にも、「宗教」や「経済」、「文化」などの特定の領域とアルコール飲酒量の研究も進んでいくかもしれません。
では、日本でアルコール消費量が多い地域の特徴はどうなっているのでしょうか?
コメントする