頭痛の辛い二日酔いによく効くお茶・緑茶
鎌倉時代からお茶が二日酔いの処方箋
鎌倉幕府の3代将軍源実朝は、芸術的な才能が多彩でありましたが、その一方で酒好きとしても有名で鎌倉時代の状況を記した「吾妻鏡」には、実朝が開いたとされる酒宴について描かれています。
そんな酒好きな実朝は、飲みすぎて二日酔いになっていたようで、臨済宗の開祖しても有名な「栄西」の薦めで、お茶を飲んでいたようです。
ちなみに、栄西が記した「喫茶養生記」にはお酒での酔い以外にも、様々な効能が記載されています。
お茶が二日酔いに効く理由とは?
昔からお茶が二日酔いに効くことは信じられてきました。では、本当にお茶は二日酔いを良くしてくれるのでしょうか?
栄西も実践していたお茶の「カフェイン」の力
先ほどの栄西の「喫茶養生記」には、お茶の効能の一つに「飲酒による『酔い冷まし』と『眠気覚まし』」を挙げています。
廣雅曰其飲茶醒酒令人不眠
博物志曰飲眞茶令少眠
以眠令人昧劣也亦眠病也
(引用:喫茶養生記)
ここに記載されていることは、本当に正しいのでしょうか?飲酒によって、眠気が生じることはよくあります。それは、睡眠を誘発する「アデノシン」と呼ばれる物質がアルコール摂取することによって、その濃度を引き上げてしまうことによって起こります。
しかし、そのアデノシンに対して、お茶に含まれている「カフェイン」によりその効果を低下させ、覚醒させます。このことから飲酒による酔いを冷ます効果があるというのは肯けます。
このカフェインには、酔いや眠気をさましてくれる効果以外にも、「利尿作用」もあります。この利尿作用によって、水分が体外に出ていってしまうので、アルコール代謝によって水分やナトリウムが失われてしまうので、適宜水分補給(出来れば、ナトリウムを含んでいるスポーツドリンクがおすすめ)をするようにしましょう。
一方で、水分を外に出す効果があることで、体のむくみの解消につながります。適度にカフェインを摂取するのが良さそうです。
渋味成分の「タンニン」がアセトアルデヒドの生成を抑える
タンニンには、「酔いさまし」や「血圧を下げる効果」があるとされています。このタンニンには、アセトアルデヒドの生成を抑える働きがあるとされています。
2014年の昭和女子大学のマウスを使った研究「マウスのエタノール代謝における柿茶成分の影響」でも、柿茶の成分であるタンニンの効果について紹介されており、血中アセトアルデヒド量が抑えられていることが明らかにされています。
そのため、タンニンが多く含まれている「柿茶」は二日酔いや飲みすぎの時の飲むのがおすすめです!
【注意】二日酔いに「ビタミンC」が効果的ではない?!
多くの二日酔い関連の記事で、「ビタミンC」の摂取をおすすめしているものがあります。しかし、二日酔いに有効なエビデンスはないので、注意が必要です。
二日酔いに効果的なお茶の飲み方とおすすめのお茶と緑茶
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