【取材記事】東御市を未開の地からワイナリー創業の地へ ヴィラデストワイナリー 代表取締役社長 兼 アルカンヴィーニュ 取締役 小西 超さん

曲川ワインアカデミー開校経緯

アルカンヴィーニュから見える東御の景色

(アルカンヴィーニュより見える東御市の景色)

(SAKE RECO):では、この千曲川ワインアカデミーを開校するに至った経緯を教えていただけますか?

(小西さん):それまでは、東御市で唯一、弊社の玉村だけが、ワインぶどうの栽培をしている状況でしたが、2005年頃から、現在のリュードヴァンの小山さんやはすみファームの蓮見さんが東御市に移住して来られました。もともと、こちらの出身ではなかったのですが、移住する前から東御市によく来ていて、よく話していました。

その後、ワインぶどうの栽培を始められ、「委託醸造」という形で、ワイン造りをされるようになり、その頃くらいから、ワイン造りに興味のある人たちが、移住したり、ワイン造りを手伝いに来たりするようになりました。また、玉村がエッセイストということもあり、書籍や講演でそんな東御市のワイン造りの状況や環境を話すようになり、より一層、多くの人に東御市のワイン造りに興味を持っていただき、来られるようになりました。

(※「委託醸造」とは、収穫したワインぶどうをワイナリーにワイン醸造を委託すること。ワイナリーを設立するには、大規模な投資が必要となるため、当初は、自身でワインぶどうを栽培し、他社にワイン醸造を委託する手法でスタートする人が多いとされています。)

そんな状況だったこともあり、玉村が、「ワインぶどうの栽培やワイン造りを勉強できる環境を作らないといけない」と感じるようになり、「千曲川ワインアカデミー」を開校するに至りました。

現在では、このアカデミーを卒業されて、実際にワインぶどうを栽培している方に「委託醸造」を請け負って、ワイン造りに協力させてもらっています。そういった取り組みもあって、過去4年間で、100人程度が当アカデミーを卒業されています。その中には、ワインぶどうを栽培し、既に、ワイナリーを創業した人もいます。

その中には、この千曲川ワインアカデミーに来る前から、既にぶどう栽培を始めていた人もいました。例えば、ドメーヌ長谷の長谷さんやジオヒルズワイナリー の富岡さんがそうでした。今後も、当アカデミーから実際にワイナリーを始められる方もどんどん増えて行くと思いますので、楽しみです。

また、ワイン造りという形ではなく、ワインスクールやソムリエといった「ワイン産業」を支える側で頑張っておられる人も多くいらっしゃいます。アカデミーを卒業された方が、ワイン業界を盛り上げていってくれたらいいかなと思います。

SAKE RECO 編集長
日本のお酒をこよなく愛する「SAKE RECO」の編集長。特に、最近では、日本酒はもちろんのこと、「クラフトジン」や「焼酎」にどハマり中。お酒ばっかりだと太るので、「マラソン×筋トレ」は日課。

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