トマトが二日酔いに効果的な科学的な理由とは?
お酒好きの人の間では、二日酔いに「トマト」を飲んでいる人も多くいるようです。果たして、二日酔いに「トマト」は効果的なのでしょうか?いろいろな研究や論文からトマトの二日酔いに効果的なのかをご紹介します!
ビール大手メーカーとトマト企業が明らかにした「トマトの力」
研究概要
2012年にアサヒグループホールディングスとカゴメは、飲酒中にトマトを食べることで血中のアルコール濃度が低下することを発表しました。
「研究1」では、トマトジュース缶3本(約160ml × 3本)と焼酎甲類(ストレート約100ml)を同時に摂取して、トマトジュースを飲んでいない場合と比較して、血中アルコール濃度を比較、分析しました。
また、「研究2」では、「研究1」でのメカニズムについて明らかにするため、動物実験でトマトの摂取量とアルコールの代謝について明らかにしました。
研究結果
研究1の結果
研究1・トマトジュースを飲んだ場合、水を飲んだ時に比べて、血中アルコール濃度が最大約3割も低下。
・計算上、体内に残るアルコール量も約3割減少。
・トマトジュースではなく水を飲んだ場合、アルコールの消失に5.0時間かかったのに対して、トマトジュースを飲んだ場合は4.2時間で約50分程度早まったことがわかった。
研究2の結果
研究2・実験用ラットに、トマトの水溶性成分を摂取させ、アルコールを投与したところ、肝臓のアルコール代謝に関する酵素の活性が高まる傾向にあることが明らかになりました。
・活性化する酵素は、アルコール脱水素酵素(ADH)とアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の働きが高まる。
・その理由は、トマトを摂取することで、ピルビン酸が上昇し、肝臓中の乳酸脱水素酵素(LDH)の活性が高まり、ADHとALDHの活性を促す補酵素NADが供給され、より効率的なアルコール代謝が可能となった。
このことから、トマトの成分には、アルコールを代謝を促すことが明らかとなり、アルコール代謝がより活発に行われることがわかってきました。
二日酔い防止だけじゃない?!
研究概要
次にご紹介する研究は、アサヒグループホールディングスの研究所から発表された2016年の「Alanine-fortified tomatoes relieve the acute alcohol-induced adverse effects in healthy men: a randomized cross-over study」です。
これでは、78人の20歳以上の健康な男性を集めました。その中から、アセトアルデヒド脱水素酵素がALDH2*1/*1型で、疾患がなく、焼酎(1.2g/kgのアルコール)を飲むことが出来る人を選びました。
そして、選ばれた20人の男性に栄養素であるアラニンを強化したトマト(AFT)を摂取した場合とコントロールとして砂糖を摂取した場合での呼気アルコール濃度と血液、そして尿を採取しました。
研究結果
AFTを投与した場合、呼気アルコール濃度が劇的に下がりました。また、同様にAFTを投与した時には、尿のpH値が低下したことが明らかになりました。
このことから、少なくともアラニン(肝臓の働きを助けるアミノ酸で、アルコール代謝を改善する効果があることがわかっている)が含まれているトマトには、アルコールを代謝させる効果が期待出来ることがわかりますね。
トマトを使ったお酒とは?
実は、結構トマトを使ったカクテルやお酒って多いことをご存知でしょうか?飲み会や接待の1軒目で飲みすぎてしまったけど、なかんか帰りづらいという人は、2軒目でトマトのカクテルやお酒を頼むのも良いかもしれません!
◆ レッドアイ
レッドアイは、ビールにトマトジュースを入れて、ステアするだけなので、家でも簡単に出来ちゃいますよ。ちなみに、人によってはタバスコをかけたり、スライスレモンを入れる人もいて、カスタマイズするといろいろな味を楽しめるかも。
◆ ブラッディー・メアリー
ブラッディーメアリーは、「血まみれメアリー」との名前を持ちます。ウォッカベースで、たまにセロリやレモンを入れたりします。
◆ ブラッディー・サム
ブラッディー・サムは、ブラッディー・メアリーで使ったウォッカを「ジン」に変えたカクテル。ジンのボタニカルを感じたいという人には、おすすめですね!
飲みすぎたバーで飲みたいトマトのノンアルコールカクテル
◆ バージンメアリー
バージンメアリーは、トマトジュースを使ったノンアルコールカクテルです。トマトジュースをベースに、タバスコとレモンジュース、そしてウスターソースを加えます。
2軒目のバーで、しれっとお酒と思いつつ、ノンアルコールで交わすのもありかもしれませんね。
トマトのおすすめトマト酒
◆ サントリー トマトのお酒 トマトマ
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トマトの酸味と甘みが絶妙なバランスで美味しくいただけます。しかも、アルコール度数が12%なので、しっかりとお酒として楽しめるのもおすすめポイント。リコピンも100mLに2mg含まれていますよ!
いつもの飲み会でも、ちょっとトマトを意識して摂ってみるのもいいかもしれませんね!
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