飲酒習慣や量は「年収」で決まる?!

アメリカやイギリスなどの欧米諸国では、飲酒頻度やその度合いについての研究が数多く行われてきました。その多くの研究では、飲酒頻度や度合いは「年収」によって決まることが明らかになっています。




64%の国民が飲酒習慣のあるアメリカでは・・・

◆ 調査方法

あのストレングスファインダーを出版するGallup社が行った「Gallup’s annual Consumption Habits poll」では、無作為に選ばれた18歳以上の1,009名に電話インタビューを行いました。そのうち664名の飲酒習慣がある人が明らかになりました。

調査結果:Drinking Highest Among Educated, Upper-Income Americans

◆ 「収入」と「教育レベル」が飲酒行動の決定要因?!

アメリカでは、アルコール飲料の消費について、男女や年齢、人種、地域や宗教での飲酒習慣の違い以上に「収入」と「教育レベル」によって大きな違いが生じるのではないかと発表しています。

その理由は、より高い社会的・経済的な地位を得ているアメリカ人は、より多くの経済的な資産を保有しているので、彼らが飲みたい時に好きなお酒を買うことができるからと考えられています。まあ、当然ですよね。

その他にも、飲酒を含むアクティビティー(食事会など)への参加が多いこともその要因の一つとして考えられているということです。要するに、人付き合いでの飲酒を含む食事が頻繁にあることで飲酒する回数が多いということです。

また、その数値は下記のように示されています。

24時間以内に飲酒した割合(%)1週間以内で飲酒した割合(%)1週間以上前に飲酒した割合(%)
年間世帯年収
$75,000 以上
(日本円:840万円以上)
472925
$30,000-$74,999
(日本円330-840万円)
333234
$30,000未満
(日本円330万円未満)
184537
教育レベル
大卒453125
大学中退313732
高卒またはそれ以下282843
飲酒習慣のあるアメリカ人353233

表からわかること1.年収が増えれば増えるほど、飲酒頻度が多い可能性がある。

2.年収同様に、大卒者はそれ以外の人に比べて飲酒頻度が多い可能性がある。

そして、面白いのが次の資料です。これは、世帯年収と受けた教育ごとの飲み過ぎ割合を示したものです。

Yes(%)
年間世帯年収
$75,000 以上
(日本円:840万円以上)
24
$30,000-$74,999
(日本円330-840万円)
26
$30,000未満
(日本円330万円未満)
27
教育レベル
大卒18
大学中退30
高卒またはそれ以下28
飲酒習慣のあるアメリカ人24

世帯年収では、$75,000以上の人の飲み過ぎてしまう人の割合は低くく、また受けてきた教育レベルでは大卒者の方が飲み過ぎてしまう割合は低いようです。

この調査以外にも、様々な政府や調査期間で、収入が高い人の方が適度な飲酒を心がける傾向があるということが明らかにされています。

◆ 信仰心が飲酒行動と強く関係?!

収入や教育レベルが、飲酒行動に大きく影響を与えることはこの調査以外にも多くの研究で明らかになっていますが、この調査ではもう一つの要因が報告されています。それが、「宗教への信仰心」です。

教会で行われる「ミサ」に毎週参加する人に比べて、それよりも少ない頻度でしか参加しない人の方が、飲酒することが明らかになりました。ちなみにその数値の違いですが、ミサに毎週参加する人の飲酒割合が47%であるのに対して、それよりも低い頻度での参加者の飲酒割合は69%と非常に高い結果となりました。

◆ 年収と教育レベルで飲むお酒の種類も変わる

Beer(%)Wine(%)Liquor(%)
年間世帯年収
$75,000 以上
(日本円:840万円以上)
363821
$30,000-$74,999
(日本円330-840万円)
443421
$30,000未満
(日本円330万円未満)
412926
教育レベル
大卒354418
大学中退403522
高卒またはそれ以下522124
飲酒習慣のあるアメリカ人423421

世帯年収および教育レベルが高いとワインを好む傾向があるのに対して、世帯年収が$30,000-$74,999および教育レベルが大学中退以下では、ビールが好まれる傾向にあることがわかります。特に、高卒以下の人ではビールを好む人の割合が52%と非常に高い割合になっています。

これはあくまでも私見ですが、1杯あたりの単価が高いと考えられるワインを購入できる層が、世帯年収$75,000以上と教育レベルが大卒以上であることなのではないかと思います。世帯年収$75,000以上の人は経済的な資産を保有しているという点でワインを購入することができるのではないかと考えられます。

その一方で、教育レベルが高いということが直接的な経済的な資産の保有には繋がらないのですが、仮説ですが大卒によってそれ以外の人に比べて収入が高い職種に就くことができる可能性が高くなるという前提に立てば、ワインを購入する経済的な資産の保有に繋がるかと思います。

イギリスでも収入が飲酒行動に影響?

先ほどの調査以外に、イギリスの国家統計局の調べでも同様の結果が明らかになりました。この調査でわかったのは、管理職や専門職(医者や弁護士、ナース、教師)の職種の10人に7人が1週間以内に飲酒しているということでした。

一方で、肉体労働者やトラック運転手、受付職などの職業の10人に5人が1週間以内に飲酒していることがわかりました。この割合は、年収が上がるほど高くなっています。

上記のグラフを見ても、年収が上がれば上がるほど1週間以内に飲酒した人の割合が多くなることがわかります。このように、イギリスでも年収と飲酒の関係は切っても切り離すことができないようです。

引用:Adult drinking habits in Great Britain:2017

年収によって飲酒習慣に影響を与えるものが違う?!

2017年にミネソタ大学から発表された「Socioeconomic Status Moderates Genetic and Environmental Effects on the Amount of Alcohol Use」では、年収によって飲酒に影響を与えるものが違うということが明らかになりました。

この研究では、672名の双子を対象に2度インタビューを実施しました。このインタビューは、2度目のインタビューを1度目のものから10年後に行いました。双子には、同様の遺伝子を持つ「一卵性双生児」と遺伝的な関係性が薄い「二卵性双生児」の両方が被験者にいました。

この研究でわかったことは、「① 低所得者の場合、飲酒習慣には大きな幅が出る(全く飲まない人もいれば、非常に大酒飲みの場合もある)」と「②高所得者の場合、低所得者に比べて、よく飲酒する傾向にあったが、節度ある飲酒量」ということがわかった。

この結果から、この研究者たちは、下記のことを結論づけた。

結論1.低所得者の場合、「遺伝」によって飲酒行動が決まる。

2.高所得者の場合、「環境」によって飲酒行動が決まる。
→研究者曰く、飲酒は高所得者コミュニティーでは家族標準である

所得が飲酒行動に大きく関わってくることが多くの研究で取り上げられています。ぜひ、参考にしてみてください。

 

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