お酒を飲む夫婦の方が仲が良い⁈

2016年にミシガン大学の研究で「共にお酒を飲む夫婦ほど結婚生活の不満が低い」ということが明らかにされました。そこで今回は、お酒と夫婦の関係についてご紹介していこうと思います。これから結婚を考えている人や老後の夫婦生活を考えている人におすすめです!

若い夫婦の飲酒と結婚生活

これまで、多くの大学や研究施設では、「飲酒と若い夫婦の生活」について、数多くの論文や研究成果を発表してきました。そこで、いくつかの若年層の夫婦の飲酒と結婚生活についての論文をご紹介しましょう。

【18〜29歳の夫婦対象】ロバート&レオナード(1998)

18〜29歳の結婚して1年の夫婦を対象にした研究では、深酒する夫とそうでない妻の場合の結婚生活は下記のようになる傾向がありました。

夫からの結婚生活の報告:口喧嘩がひどくなる
妻からの結婚生活の報告:結婚生活に対する適応力が低く、憂鬱な日が多くなる

引用研究:An Empirical Typology of Drinking Partnerships and Their Relationship to Marital Functioning and Drinking Consequences

マダー&レオナード、ソルティシンスキー(2001)

結婚生活の幸福度(幸せと衝突を総合して考える)に対して、夫と妻の飲酒の影響について研究しています。

夫婦どちらかが深酒をするもしくは酔っ払うような飲み方をする場合、共に深酒をする夫婦もしくは全くお酒を飲まない夫婦に比べて、結婚生活の満足度がより低くなり、不満な生活に陥りやすいということが明らかになりました。

この他の研究でも、どちらかが深酒し、一方がお酒を飲まない夫婦の結婚生活における満足度が低下する可能性があるということが発表されています。

引用研究:Discrepant substance use and marital functioning in newlywed couples

若年層の結婚生活と飲酒について夫婦どちらかが深酒し、一方がお酒を飲まない場合、結婚生活の満足度が低下する傾向にある。

男女の違いでの飲酒が与える結婚生活の満足度への影響

クランフォード(2011)

配偶者のアルコール使用障害は、いずれにせよ妻の結婚生活への適用力に紐づいており、特に、妻のアルコール使用障害は、夫のアルコール使用障害より夫婦共に結婚生活の満足度を低下させてしまう傾向があるとしました。

引用研究:Husbands’ and wives’ alcohol use disorders and marital interactions as longitudinal predictors of marital adjustment

トルビク(2013)

「夫婦共に飲まない」もしくは「夫婦共に深酒をする(2週間で10回以上の飲酒し、少なくとも1回は非常に危険な飲酒)」場合、離婚率は低く、一方で、「夫婦のどちらかが深酒をする」場合、特に、「妻が深酒をし、夫はお酒を飲まない」場合の離婚率は、「夫が深酒をし、妻がお酒を飲まない」場合よりもはるかに離婚率が高い結果となりました。

引用研究:Discordant and concordant alcohol use in spouses as predictors of marital dissolution in the general population: Results from the Hunt study

男女間の飲酒と結婚生活夫婦のどちらか飲酒する場合、妻がひどい飲酒をすると結婚生活の満足度が下がり、最悪の場合、離婚に至る可能性が高くなる。

老夫婦は一緒にお酒を楽しむと結婚生活が豊かになる⁈

研究概要

では、老夫婦とお酒の関係は、どうでしょうか?そこで、研究に乗り出したのが、ミシガン大学のKira S. Birdittさんをはじめとする4名で行われた「Drinking Patterns Among Older Couples」です。

この研究では、1953年以前に生まれた人の中から2,767組の夫婦のうち、既婚者4,864名を対象に、「年齢」や「学歴」、「結婚年数」、「人種」、「子供の人数」、「初婚率」、「飲酒における問題」などの質問事項に答えてもらい、インタビューを受けてもらいました。その結果が、下記の通りです。

 旦那(n=2,524)妻(n=2,340)
平均年齢6463
学歴14年13年
結婚歴33年33年
人種(白人)91%93%
(黒人)5%4%
飲酒歴65%58%
1週間あたりの飲酒5.793.35
結婚満足度(Wave1)1.881.99
結婚満足度(Wave2)1.861.96
子供の数33
初婚率67%68%

結果

被験者のうち、62%が飲酒習慣があり、38%がないという結果になりました。また、飲酒習慣は、妻よりも夫の方がありました。飲酒習慣のある人は、平均して1週間あたり4.8杯の飲酒という結果も明らかになりました。

その上で、夫婦での飲酒の実態は下記の通りです。

 妻(飲酒有り)妻(飲酒無し)
夫(飲酒有り)45%29%
夫(飲酒無し)17%8%

上記の前提から、いくつかの結果がわかりました。

ポイント①:夫婦共に飲酒習慣がある場合、結婚生活の満足度が高い
夫だけ(もしくは妻だけ)が飲酒習慣がある場合の結婚生活の満足への影響は大きくなかったのですが、夫婦共に飲酒習慣がある場合は、結婚生活の満足度が高いことがわかりました。

 

ポイント②:夫婦共に飲酒習慣がある場合、夫より妻の結婚生活の満足度が高くなる
男性(夫)と女性(妻)での飲酒習慣と結婚生活の満足度についての関係性の異なることがわかった。夫には飲酒習慣がないが、妻には飲酒習慣がある場合でも、妻の結婚生活の満足度は低いことがわかった。要するに、女性(妻)だけの飲酒の場合、飲酒が結婚生活の不満の解消に繋がらない。その一方で、夫婦共に飲酒習慣がある場合、男性(夫)より女性(妻)の方が、より結婚生活の満足度が高いことが明らかになりました。

 

ポイント③:飲酒量によっては、結婚生活の満足度は変わらない。
1週間に1〜7杯の軽い飲酒をする被験者と8杯以上の飲酒をする被験者では、結婚生活の満足度に大きな変化はなかった。

上記のように、老夫婦では、夫婦共に、飲酒する週間があると、結婚生活の満足度が高くなり、特に、妻における結婚生活の満足が高くなることがわかった。

老夫婦の生活と飲酒老後の夫婦生活を豊かにするために、一緒にお酒を飲むことは望ましいかもしれない。

まとめ

飲酒と夫婦生活のまとめ・「若年層の夫婦」と「老夫婦」共に、どちらかが飲酒習慣があると結婚生活の満足度を下げてしまう可能性がある
・若年層の妻の飲酒習慣(夫が飲酒しない場合)は、夫婦関係の悪化の可能性も考えられる
・老夫婦では、夫婦共に飲酒習慣がある場合、結婚生活の満足度が高い傾向にある(特に、妻の満足度は高い)

 

SAKE RECO 編集長
日本のお酒をこよなく愛する「SAKE RECO」の編集長。特に、最近では、日本酒はもちろんのこと、「クラフトジン」や「焼酎」にどハマり中。お酒ばっかりだと太るので、「マラソン×筋トレ」は日課。

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