「お酒の楽しみ」を追求した先の未来とは⁈ リカーショップサトウ4代目佐藤栄介

前回のリカーショップサトウの佐藤栄介さんの記事「『公務員志望』から『お酒のトータルコディネーター』に転身」の第二弾。今回は、佐藤栄介さんが大切にしている「酒類販売への思い」や「今後の取り組み」についてを聞いてみました。



お酒事業への「思い」と「論理」、そして見つけた消費者の「体験」の意味とは

SAKE RECO:それでは、酒販店としての「現状」について質問させてください。リカーショップサトウさんが、「お酒事業」をする上で、大切にしてことを教えてください。

佐藤さん:弊社は、家族で、リカーショップサトウを経営しているので、特に、それ以外に従業員がいる訳ではありません。ですので、「社外の『蔵元』さん・『(個人・飲食店問わず)お客様』との関係を、『深く』そして『強く』していく」ことを大切にしています。また、他の酒販店さんも、「競合」と捉えるのではなく、「お酒業界」を盛り上げるチームだと思っています。酒販店同士が切磋琢磨することで、お酒業界がより元気になれば、「(個人・飲食店問わず)お客様」だけでなく、「蔵元」さんにとってもいい影響ですので、そういう意味で、「他の酒販店」さんは同志だなって。

酒マーケット図

ただ、そういう「思い」だけでなく、論理的にお酒業界を考えてみないといけないと思い「お酒のマーケット」をもう一度、俯瞰してみたんです。それには、「蔵元」、「酒販店」、「消費者」が存在していて、それぞれに、各自が持っている「思い」や「考え方」があります。例えば、「蔵元」であれば、「美味しいお酒を作りたい」。「酒販店」であれば、「お客様に合った美味しいお酒」を提案したい。そして、「消費者」であれば、「〇〇(食事や場面などのシチュエーション)に合う美味しいお酒を飲みたい」。こんな風に、それぞれが、「共感する」部分をもっと広げていけると、「お酒のマーケット」はもっと広がっていくのかなと思います。

そのためにも、「酒販店の紹介で、酒販店にお酒を購入しに来た消費者が、蔵元見学に行ったり」また「消費者が来店する酒販店に、蔵元が来たり」することで、この三者の共感部分は広がっていくのかなと思います。ただ、それだけでなく、そこに新しい取り組みや施策をやってみることで、新たな共感部分が増くのかなと思います。

リカーショップサトウ

SAKE RECO:お話をお伺いしていると、蔵元や酒販店が、「お客様」の楽しみ方をいかに広げられるかが、今後、重要になってくるように感じられますが、特に酒販店として、「お客様」へのお酒の販売で、大切にしたいことは何ですか?

佐藤さん:「体験」です。先日、あるお客様での接客で、「体験」が重要だと感じることがありました。そのお客様は、都内在住で、各地域を訪れ、その地域のお酒を購入することを楽しみにされていました。そして、接客していくうちに、東京では、手に入らないお酒をお探しということがわかりました。そこで、何銘柄かご案内差し上げたのですが、最終的に、6銘柄のお酒を選ぶのに、非常に迷われていました。

長い時間迷われていたこともあって、昨年末にオープンした「オンラインショップ」でも、購入できることをご紹介しました。しかし、「オンラインでは、よくわからない。実際に見て選びたい。」とおっしゃられてしまいました。おそらく、実際に、酒屋の話を聞いたり、ボトルを見たり、できれば試飲をしたりして、選びたいということだったと思います。貴重なお時間を割いて、足を運んでくださるお客様なので、確かに、「オンラインショップ」で購入することはないと気づきました。この経験から、ある一定のお客様は「酒屋にきて、相談したり、提案を受けながら、実際に見て選ぶ」というワンセットの「体験」を欲しがっているのではないかということを考えるようになりましたね。

リカーショップサトウ佐藤栄介

SAKE RECO:お客様の「酒屋にきて、相談・提案を踏まえて、見て選ぶ体験」を、最大限に満足してもらうためには、酒販店にとって、どんなことが重要なのでしょうか?

佐藤さん:酒販店が、特にお客様と関われる「相談」と「提案」を「いかにお客様目線」でできるかどうかだと思います。そのために、お客様の飲まれるシチュエーションをヒアリングするだけでなく、「試飲」をしていただいて、お客様のお酒の好みを掴むことが大切だと考えています。当店では、限られた銘柄しか「試飲」することはできませんが、実際にいくつかのお酒を召し上がっていただいて、その反応から、お客様の「味のものさし」に合うお酒の提案をするようにしています。ですので、「試飲」というのは、お客様にとって、大切な「体験」ですが、私たち酒販店にとっても、よりお客様の「お酒のものさし」に合うお酒を提案する「きっかけ」として、非常に重要だと位置付けています。

将来の夢は「土浦を茨城のお酒が一番飲める街」にする

SAKE RECO:それでは、今後のリカーショップサトウの取り組みについて教えてください。

佐藤さん:今後は、リカーショップサトウが行なっている「小売」を伸ばしていきつつ、食事とお酒のマリアージュで、よりお酒を楽しんでもらえる「飲食店」の運営も近い将来できたらいいなと思います。後々は、「飲食店」で体験してもらったお酒を「小売」で購入して、ご自宅で楽しんでもらえる「仕組み」を造っていけるようにしていきたいですね。

SAKE RECO:そんな夢があるんですね!

佐藤さん:はい、その延長で描いているのが、「土浦を茨城のお酒を一番飲める街にする」ことです!実は、すでに、その流れはあって、納品させていただいている土浦の飲食店さんのほぼ全てが、「ドリンクメニューの50%以上に茨城のお酒」を載せています。その輪を広げていって、土浦市内の飲食店で茨城のお酒が飲めるマーケットをもっと広げていきたいです。

SAKE RECO:素敵な展望ですね!

佐藤さん:ありがとうございます。実は、まだその続きがあります。これまで以上に、今は、消費者が蔵元にいくことが、お酒好きの間で、ステータスとなっているように思います。そう考えると、消費者のお酒の楽しみ方は、以前よりも、より多様になっているんではないかなと感じています。ですので、より多様なお酒の楽しみ方を広げていくためにも、まだ先になるとは思いますが、「茨城の地酒飲めるマップ」なるものを作って、「茨城のお酒」をより楽しんでもらい、知ってもらえる機会を増やして行ければと思っています。

それによって、蔵元、飲食店、酒販店が、相対的に潤っていけるようにしていきたいです。そう考えると、私たちが「やっていこう」と思っていることは、時代の逆行なのかなと。確かに、今や、「ネット」によるサービスが増えて、それが当たり前になりましたが、先ほどの接客のように、「体験」を求めにくるお客様がいるということを考えると、今後のお酒業界は、「『リアル』での楽しみ体験をいかに広げていけるのか」が鍵なような気がしています。ですので、ワンストップの「体験」を一つずつ噛み砕きながら、満足してもらえるサービスを追求していきたいと思っています。

取材場所をリカーショップサトウの店内に移して、お店でお酒を提案するポイントについてお伺いしてきました。

「スペース」も味方にするお酒の提案とは

SAKE RECO:私も、酒販店でよく行くのですが、スタッフの方が接客中で、なかなかお酒選びの相談で困ることがあるんですが、そんな時、佐藤さんはどのように対応されていますか?

佐藤さん:リカーショップサトウの店内は、とても広いということではないので、スペースでの自分の立ち位置を効果的に使いながら、お客様の接客をしています。例えば、お客様の接客中に、他のお客様をお待たせしてしまっていることに気づいたら、自分の接客中の声が、お待ちいただいているお客様に聞こえるようにボリュームにしたり、商品が見えたりするような位置に移ったりして、接客するようにしています。そうすると、接客が終わり、お待ちいただいていたお客様から、「さっきお話されていたお酒ってどんなお酒ですか?」とご質問いただいて、そこから、お客様に合うお酒をご提案させていただくことが多いです。なので、他のお客様の接客中でも、私のお話を聞いておいていただけるといいのかなと思います。

ただ、お盆や年末は、かなり多くのお客様が来店されるので、そういった場合は、少しお待たせしてしまうこともあるかもしれませんが、接客が終わり次第、ご対応させていただくので、それまで、店内の茨城のお酒を見ていただけると、思わぬ発見あるかもしれません。ご来店の際は、ぜひ、お声かけください!

取材のご協力ありがとうございました!佐藤栄介さんのお酒事業の取り組みや今後の展望をお伺いさせていただきました。今後のリカーショップサトウさんの取り組みは、SAKE RECOでも随時リリースさせていただきますので、乞うご期待!

【記者からの一言】
佐藤栄介さん、取材にお快く対応していただいてありがとうございました。上記の記事には書きませんでしたが、過去のサッカー部で頑張ったことを「あの当時は、サッカーに人生かけてて、記者さんも、野球に人生かけてたんじゃないですか?」という言葉にハッとさせられました。常に、栄介さんの言葉の重みや説得力には、この「今に賭ける」があるということに触れて、胸が熱くなりました。栄介さんは、とても爽やかで、好青年。ただ、人一倍、お酒の楽しみを追求した「夢追人」。ぜひ、お酒の楽しみをリカーショップサトウで「体験」してみてはいかがですか?

【詳細情報】

住所:茨城県土浦市大畑1611
電話番号:029-862-1310

公式サイト:https://www.sake-ibaraki.com/
Facebook:https://www.facebook.com/liquor.shop.sato/
Twitter:https://twitter.com/sakezuki_a_chan
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