お酒で顔が赤くなる人が罹りやすい病気一覧
お酒で顔が赤くなる人が罹りやすい病気や怪我
新モンゴロイドが日本に渡来したことで、お酒を弱くするD遺伝子の混血が進んだ日本人なので、30〜40%程度の人が飲酒で顔が赤くなりやすいとされています。
そんな顔が赤くなりやすい人は、特に、病気や怪我に注意した方が良いということも、数々の研究からわかってきています。そんなお酒で顔が赤くなる人が罹りやすい病気や怪我をご紹介します。
胃癌
ALDH2が不活性であると飲酒後に、発癌性物質ではあるアセトアルデヒド濃度が上昇することで、胃癌リスクが高まるとされています。ただし、飲酒と胃癌リスクの関連性の根拠が不十分とする研究が多いので、確定的なことは言うことが出来ませんが、飲酒が胃癌リスクを上昇すると考え、研究を進めている研究者も多くいます。
その中でも、2015年、東北大学から「Effects of ALDH2 Genotype, PPI Treatment and L-Cysteine on Carcinogenic Acetaldehyde in Gastric Juice and Saliva after Intragastric Alcohol Administration」という論文が発表されました。
この論文では、アルコールを胃に投与したところ、胃液中のアセトアルデヒド濃度が、ALDH2が不活性型の方が、活性型に比べて、5.6倍も増加しているということを明らかにしました。
そこで、さらに、この研究では、ハイチオールCプラスにも配合されているL-システインを服用したところ、胃のアセトアルデヒドが、ALDH2活性型では67%、不活性型では60%も低下し、しかもその効果は2時間も持続することがわかったようです。
このことから、飲酒によって、ALDH2が不活性型の場合、胃液中のアセトアルデヒド濃度が高まり、胃癌リスクを高めてしまうとこと、そしてL-システインを服用することで、アセトアルデヒドが低下することが明らかになりました。
L-システインは、二日酔いだけでなく、飲酒後で高まる胃癌リスクを低減してくれるかもしれません。
ポイント
・ALDH2が不活性型(=顔が赤くなりやすいタイプ)の人は、胃癌リスクが高い
・東北大学の研究で、ハイチオールCなどに含まれるL-システインを胃に投与すると胃のアセトアルデヒドが低下
食道癌
食道癌も先ほどの胃癌と同様に、飲酒後の唾液に含まれるアセトアルデヒド濃度が上昇することで、食道癌のリスクを高めてしまいます。
高血圧
お酒を飲むと、顔が赤くなる人は、少量のアルコール量だとしても、高血圧症になる可能性が高いという研究「Facial flushing is a sign of ‘alcohol intolerance’」が韓国の忠南大学医学部のジョン スン キム氏により明らかになりました。
彼の研究では、お酒で顔が赤くなる人(527人)、お酒で顔が赤くならない人(948人)、お酒を飲まない人(288人)の韓国人男性を集めて、高血圧症のリスクを研究しました。
その結果、お酒で顔が赤くなる人が週に4杯以上のお酒を飲んだ場合、高血圧症になるリスクが、お酒を飲まない人に比べて、2倍も高いということがわかりました。
また、お酒で顔が赤くならない人であっても、週8杯以上のお酒を飲んだ場合、高血圧症になるリスクが上昇すると発表しました。
ポイント
・顔が赤くなる人は、高血圧症のリスクが高い
・特に、飲酒で顔が赤くなる人は、週4杯以上の飲酒で高血圧症のリスクが飲まない人に比べて、2倍になる
骨粗しょう症&骨折
2017年に慶應義塾大学の宮本氏をはじめとする研究者が発表した「A missense single nucleotide polymorphism in the ALDH2 gene, rs671, is associated with hip fracture」で、お酒で赤くなりやすい人は、「骨粗しょう症」での「大腿骨骨折」を起こしやすいということを明らかにしました。
お酒を飲むと赤くなる原因となるrs671の保有率が人は、その遺伝子を持たない人に比べ、骨折のリスクが2.48倍も高いことが明らかになりました。また、そのリスクがビタミンEの摂取によって軽減できる可能性も示されました。
ポイント
飲酒で顔が赤くなる遺伝子を持つ人の骨粗しょう症での大腿骨骨折のリスクは、その遺伝子を持たない人に比べて2.48倍
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