妊娠中のノンアルコール飲料はOK?

妊娠中にアルコールを摂取してはいけない理由

女性が、素敵なことに、新たな命を授かったとき、「お酒を控える」ように医師や親族から言われます。それは、アルコールが与える胎児への影響が大きいからです。では、どんな影響があるのでしょうか?

胎児性アルコール症候群

胎児性アルコール症候群(Fetal alchol syndrome:FAS)とは、妊娠中の母親の習慣的な飲酒によって生じる先天性の疾患の一つです。これは、妊娠中の飲酒が、必ず胎児に影響を及ぼすということではありませんが、出産後の赤ちゃんの人生をもしかすると大きく変えてしまいます。

症状1:妊娠中の発育の遅れ

お腹の中での成長が遅く、体重が少なかったり、身長が低い状態で生まれてくることがあります。

症状2:特徴的な顔つき

胎児性アルコール症候群の特徴の一つにあげられるのは、赤ちゃんの特徴的な顔つきです。具体的には、小さな顎、低い鼻、小さな目、平らな顔、薄い唇などです。

症状3:身体機能

歩行が困難であったり、耳が聞こえにくい難聴であったり、さまざまな行動が通常よりも困難なことがあります。

症状4:精神疾患・神経障害

発達障害(ADHDなど)やうつ病などの疾患があらわれることがあります。

ただし、飲酒をしたからといって、必ず胎児性アルコール症候群になるわけではありません。日本での発症割合は、1万人に1人程度と言われています。しかし、妊娠がわかってからは、アルコールの摂取は控えるようにしましょう。

流産

妊娠中のアルコール摂取で引き起こされる症状の一つに、流産があります。

例えば、アルコール(純度100%)を1日45ml以上(350mlの缶ビールを3.5本程度、日本酒2〜3合)飲んだ場合、自然流産の可能性が、禁酒時に比べて、約2倍といわれています。

妊娠しているのがわからないで飲んでしまったら

妊娠超初期(0週〜4週)では、妊娠に気づかず、飲酒してしまったのをとても心配に思う妊婦さんも多くいるかもしれません。そもそも、妊娠中にアルコール摂取をしたとしても、そのアルコールは胎盤を通じて、胎児に送られます。

ちなみに、胎盤が作られ始める妊娠7週目です(胎盤の完成は14〜15週目くらい)。そのため、比較的ではありますが、影響は少ないと考えられています。妊娠に気づかないまま飲んでしまっても、健康な赤ちゃんを出産している人はたくさんいますので、そこに多くのストレスや心配をしないことも大切です。

しかし、妊娠とわかってからは、お酒を控えるようにしましょう。

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