禁酒&断酒が難しい「アルコール依存症」と「脳とアルコールの関係性」とは?
アルコール依存症になりやすい人とは?
◆お酒の強い・弱いがわかる「ALDH2」
多くの研究などでは、「お酒が強い人のほうがアルコール依存症になるリスクが高い」と言われています。では、「お酒が強い」とはどういうことなのでしょうか?
そもそもお酒を飲むと、肝臓では「アルコール脱水素酵素」の働きで、有毒な「アセトアルデヒド」に変化します。このアセトアルデヒドを「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)」により、水と酢酸に変えます。
この「アセトアルデヒド脱水素酵素」は3種類あり、お酒が強いか弱いかというのは、そのうち「ALDH2」の耐性によって決まると言われています。お酒が弱い人は、このALDH2の働きが弱いため、顔が赤くなってしまいます。
一方で、お酒が強い人は、「ALDH2」の働きが良く、お酒を飲んで顔が赤くなることは少ないと言われいます。
◆ お酒が強い人はアルコール依存症になりやすい
先ほどチラッとご紹介してしまいましたが、お酒が強い人のほうが弱い人に比べて、アルコール依存症になるリスクが高いことが明らかになっています。量が増えれば増えるほど、脳の可塑性のメカニズムから満足度は逓減していきます。しかも、お酒が強いと飲む頻度と量は増えていきます。
自分自身が、お酒に強いのかどうかを一度判定するために、「アルコール感受性遺伝子検査」を受けてみることをおすすめします!私自身お酒が好きで記事を書いていますが、病院に罹っていたわけではないのでなんとも言えませんが、身近な人がアルコール依存症のようにお酒を辞められなかったこともあり、私もこの遺伝子検査を受けています。
ぜひ、一度はアルコール感受性遺伝子検査を受けてみてください。
アルコールを減らして行くためには
アルコールを減らすためには、「自助努力」と「専門機関の受診」を検討しましょう。
◆ 日常のストレスを軽減させる方法
日常のストレスが多いと飲酒量が増えてしまうことも考えられます。実際、当メディアの「二日酔い予防」や「二日酔いを治す方法」の記事は、平日の水曜日以降に多くなります。これはあくまでも想定ですが、月曜日から始まったお仕事も1週間の半分である水曜日になるとストレスが溜まり、飲酒することが増えるのかなと思います。
そこで、ストレスを軽減させる方法をご紹介。
1.有酸素運動
適度な有酸素運動はストレス解消に役立つとされています。ただし、負荷がかかり過ぎた有酸素運動は逆にストレスとなってしまうので注意が必要です。ですので、ジョギングになれていない人は、「少しペースが早いウォーキング」でも構いません。約20〜30分程度続けるように心掛けてみてください。
2.筋力トレーニング
筋力トレーニングを行うと、決断力が良くなったり、意欲的になったり、認知行動が向上する「テストステロン」や睡眠やリラックス効果に有効な「セロトニン」の分泌が進みます。そのため、ストレスとなっている問題に対して、解決的な行動ができるようになったり、睡眠の質が良くなることで、不眠によるストレスも軽減。
3.マインドフルネス(瞑想)
マインドフルネスは、最近では良く耳にするようになってきました。外資系の企業などでは、積極的に取り入れられていることでも有名です。そんな「マインドフルネスの効果は?」というと、下記のような効果があると言われています。
2.セルフコントロール力の向上(感情や認知)
3.リラックス効果
4.不安や恐怖の軽減
◆ 専門機関への相談
1.断酒会
自分自身の意志ではどうにもならない場合、同じ悩みを持つ人の断酒会に参加するのも一つの手段かもしれません。その中でも有名な団体が「アルコホーリクス・アノニマス(AA)」です。長年、アルコールの問題と向き合ってきたAAです。
アルコホーリクス・アノニマス(AA)公式サイト:https://aajapan.org/
2.専門医療機関
アルコール依存症で評判の良い専門医療機関があります。病院によっては、入院することも出来る場合があります。また、専門医療機関に受診することで、今後の対応や減酒薬の処方などが行われることも。一人で悩まずに、専門医療機関を受診することも大切です。
→50年前からアルコール依存症治療を行っている日本でも歴史がある医療機関(入院治療有り)・東京アルコール医療総合センター
→アルコール専門の病棟を設立してから40年と歴史と実績のある医療機関(入院治療有り)
まとめ
まとめ・お酒が強い人ほど、アルコール依存症になるリスクが高い
・お酒を飲むことで、気持ち良くなることを「脳」が覚えているので、なかなかやめられない
・アルコール量を減らしたい人は、専門の医療機関への受診がおすすめ
【お酒と健康についてのおすすめ記事】
コメントする