お酒を飲む夫婦の方が仲が良い⁈

老夫婦は一緒にお酒を楽しむと結婚生活が豊かになる⁈

研究概要

では、老夫婦とお酒の関係は、どうでしょうか?そこで、研究に乗り出したのが、ミシガン大学のKira S. Birdittさんをはじめとする4名で行われた「Drinking Patterns Among Older Couples」です。

この研究では、1953年以前に生まれた人の中から2,767組の夫婦のうち、既婚者4,864名を対象に、「年齢」や「学歴」、「結婚年数」、「人種」、「子供の人数」、「初婚率」、「飲酒における問題」などの質問事項に答えてもらい、インタビューを受けてもらいました。その結果が、下記の通りです。

 旦那(n=2,524)妻(n=2,340)
平均年齢6463
学歴14年13年
結婚歴33年33年
人種(白人)91%93%
(黒人)5%4%
飲酒歴65%58%
1週間あたりの飲酒5.793.35
結婚満足度(Wave1)1.881.99
結婚満足度(Wave2)1.861.96
子供の数33
初婚率67%68%

結 果

被験者のうち、62%が飲酒習慣があり、38%がないという結果になりました。また、飲酒習慣は、妻よりも夫の方がありました。飲酒習慣のある人は、平均して1週間あたり4.8杯の飲酒という結果も明らかになりました。

その上で、夫婦での飲酒の実態は下記の通りです。

 妻(飲酒有り)妻(飲酒無し)
夫(飲酒有り)45%29%
夫(飲酒無し)17%8%

上記の前提から、いくつかの結果がわかりました。

ポイント①:夫婦共に飲酒習慣がある場合、結婚生活の満足度が高い
夫だけ(もしくは妻だけ)が飲酒習慣がある場合の結婚生活の満足への影響は大きくなかったのですが、夫婦共に飲酒習慣がある場合は、結婚生活の満足度が高いことがわかりました。

ポイント②:夫婦共に飲酒習慣がある場合、夫より妻の結婚生活の満足度が高くなる
男性(夫)と女性(妻)での飲酒習慣と結婚生活の満足度についての関係性の異なることがわかった。夫には飲酒習慣がないが、妻には飲酒習慣がある場合でも、妻の結婚生活の満足度は低いことがわかった。

要するに、女性(妻)だけの飲酒の場合、飲酒が結婚生活の不満の解消に繋がらない。その一方で、夫婦共に飲酒習慣がある場合、男性(夫)より女性(妻)の方が、より結婚生活の満足度が高いことが明らかになりました。

ポイント③:飲酒量によっては、結婚生活の満足度は変わらない。
1週間に1〜7杯の軽い飲酒をする被験者と8杯以上の飲酒をする被験者では、結婚生活の満足度に大きな変化はなかった。

上記のように、老夫婦では、夫婦共に、飲酒する習慣があると、結婚生活の満足度が高くなり、特に、妻における結婚生活の満足が高くなることがわかった。 老夫婦の生活と飲酒老後の夫婦生活を豊かにするために、一緒にお酒を飲むことは望ましいかもしれない。

まとめ

・「若年層の夫婦」と「老夫婦」共に、どちらかが飲酒習慣があると結婚生活の満足度を下げてしまう可能性がある
・若年層の妻の飲酒習慣(夫が飲酒しない場合)は、夫婦関係の悪化の可能性も考えられる
・老夫婦では、夫婦共に飲酒習慣がある場合、結婚生活の満足度が高い傾向にある(特に、妻の満足度は高い)

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SAKE RECO 編集長
日本のお酒をこよなく愛する「SAKE RECO」の編集長。特に、最近では、日本酒はもちろんのこと、「クラフトジン」や「焼酎」にどハマり中。お酒ばっかりだと太るので、「マラソン×筋トレ」は日課。

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